このモデルは、発達障害の医学的診断を受けているお子さんや、それに近い行動をもっておられるお子さん(多くのお子さんがボーダーライン・ケースで診断がつきにくいことは知られています)についても用いる事が出来ます。
既に、幼児篇で発達段階に合わせてスキルを教える大切さを学ばれたと思いますが、発達障害を持ったお子さんや、それに近い行動をとられるお子さんについても同様です。その医学的診断の内容を理解して、そのお子さんに適した、そして必用な社会的スキルを教えることはとても大切なのです。それは、毎日の生活を問題行動の後始末につかうのではなく、子どもの将来の幸せに向けて具体的な教育をするステップとなります。
ボーイズタウンは、独自の病院を持っているだけでなく、今迄に支援してきた子どもの膨大なデータから、それぞれの医学的な診断を受けたお子さんや、それに近い行動を示されるお子さんに適した社会スキル(ソーシャルスキル)を選び、段階別に優先順位をつけています。しかし、毎日の生活の中で問題となるのは、ADDやADHDといった中心となる診断から派生して起きる問題ではないかと思います。今回のセミナーでは、中心となる診断と派生しておきる問題をどのようにつなげ、どのような社会的スキルを教えればよいのかをボーイズタウンの上級指導員から直接学びます。
このセミナーの基礎となる教科書は現在翻訳の最終段階に入っており、来年にも出版されます。(オリジナル:Teaching Social Skills to Youth with Mental Health Disorders)しかし、今回のセミナーでは、二つの中心となる診断とそれに対応する社会的スキルの部分を前もって翻訳編集し、それを利用しながら学ぼうとしています。
私達のゴールは、子どもの幸せです。パーフェクトな子どもはいません。何か足りないものがあれば、それを補う社会スキルをつけてあげる事が子どもの幸せにつながります。私達のこのセミナーが皆様の一助となることを願ってやみません。
ボーイズタウン・プログラム対日代表
久山康彦リチャード博士
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